この記事では、PCの音声をDAWで録音する方法を解説します。
DAWに取り込めばテンポを変更することも、EQで他のパートを削って聞きたいパートを聞きやすくすることもできます。
「好きな曲を耳コピしたいけど音源が…」という方は是非ともご覧ください。
PCの音を録音できるということは…
- Spotify
- AppleMusic
- YouTube Music
あとは…わかるね…?
※注意事項※
この記事で取り込んだ音源をインターネット上で配信したり、知人等の第三者に配布・販売することは著作権法の「私的な範囲」を超えて法律違反となります。
あくまで「個人的に耳コピをするだけ」の録音に留めてください。
また、YouTubeなどの音声を録音する際は、その音源が無断転載でないことを確認したうえで録音してください。
(無断転載であることを知って録音した場合は『私的な範囲』が適用されません)
耳コピ以外の鑑賞用に聴くのであれば、サブスクや購入した音源を聴くなどして、曲に携わった方に還元しましょう。
↓使用範囲を分かりやすく解説してくれているサイトはコチラ↓
目次
必要なもの
今回の録音に必要なものは2つあります。
1.DAW
言わずもがなですが、録音するためにはDAWが必要です。
- Cubase
- Studio One
- Pro Tools
- Ableton
など色々ありますので、使いやすいソフトを使ってください。
また、無料版でも録音機能はあります。
この後紹介するオーディオインターフェースに付属していることもありますので、そちらでも十分です。
管理人は”Cubase Artist”を使用しています。
2.ループバック機能の付いたオーディオインターフェース
「ループバック機能」というのは、「オーディオインターフェースに出力した音声を、オーディオインターフェースからの入力として返す(ループさせる)機能」です。
これが使えないと入力として扱えず、録音できないので注意しましょう。
安い(5,000円程度の)オーディオインターフェースにはこの機能が付いていないものが多いのでご注意ください。
ちなみに管理人は、Steinberg社の”UR12″というオーディオインターフェースを使用しています。
ループバック機能が付いたオーディオインターフェースの中では最安値(1万円以内)です。
ループバックを有効にする
さて、必要なものがそろったら早速やってみましょう!
この記事では、Steinberg社のオーディオインターフェースの方法を例に紹介します。
Windowsのスタートから”Yamaha Steinberg USB Driver”の中にある”Control Panel”を起動しましょう。
これがない場合は、USBドライバーをインストールしましょう。
コントロールパネルを開いたら機種名のタブを開き、”Enable Loopback”にチェックを入れましょう。
チェックを入れたらコントロールパネルは閉じちゃって大丈夫です。
プロジェクトを作る
準備は完了しました。
DAWを開いて録音しましょう。
Cubaseを開いたときに表示される”Steinberg hub”で保存先を設定し、”空白のプロジェクトを作成”しましょう。
空白のプロジェクトが開かれたら、いったん保存しておきましょう。
任意のフォルダを選んで、プロジェクト名をつけて保存します。
これでプロジェクトの作成作業終わりです。
オーディオトラックを作る
トラック部分を右クリックして、オーディオトラックを追加しましょう。
このトラックに原曲を録音していきます。
オーディオ入力は、お使いのオーディオインターフェース(管理人の場合はUR12)を選択しましょう。
トラック名を任意に設定して、”トラックを追加”ボタンを押します。
追加できました。
録音前に確認するべきこと
録音前に以下を確認しましょう。
- メトロノームをOFFにしましょう。
- PCの音声出力をオーディオインターフェースにしましょう。
1.メトロノームをOFFにしましょう
メトロノームがONになっていると、メトロノームの音も一緒に録音されてしまいます。
ONになっている場合はクリックしてOFFにしましょう。
2.PCの音声出力をオーディオインターフェースにしましょう。
「録音ボタンを押して再生しているのに音が入らない」という場合はこのパターンが考えられます。
PCのスピーカー設定がオーディオインターフェースになっていない
画面右下のスピーカー設定を開いて、オーディオインターフェースになっていない場合は変更しましょう。
では!録音しましょう!
録音する
これで準備OKです。録音しましょう。
テンポは後で設定します。今の段階ではノータッチでOKです。
(わかっていれば先に設定しちゃってもいいですが)
今回はSpotifyの原曲を録音しようと思います。
Spotifyを開いて、録音したい曲を再生できる状態にします。
そして、Cubaseに戻って録音ボタンを押しましょう。
録音が開始されたら、Spotifyで楽曲を再生します。
どっかのタイミングに合わせるとかの必要はありません。
音がDAWに録音されます。
録音が終わったら、DAWの再生ボタンの左にある停止ボタンで録音を停止しましょう。
不要な部分を削除する
録音が完了したら、不要な部分を削除しましょう。
「不要な部分」とは録音開始~楽曲再生の間の無音部分です。
まずは画面右下の拡大縮小バーで波形を拡大しましょう。(もしくは”Ctrl+マウスホイール”)
また、波形を編集するために画面上部から…
- 分割モードをON
- スナップをOFF
しましょう。
小節や拍に合わせて編集する機能です。
これがONになっていると、勝手に拍に吸い付いてしまい、細かい位置での編集ができなくなってしまいます。
曲の出だしの箇所でクリックして分割します。
分割出来たら選択ツールに戻して無音部分をクリック→Deleteキーで削除します。
不要な部分を削除したら、曲の頭を合わせましょう。
先ほどOFFにしたスナップモードをONにして、音声データをドラッグ&ドロップで移動させます。
ここまでで必要な編集はおしまいです。
この曲は歌詞の「僕がずっと前から」の「が」が小節の頭になるので、「が」が2小節目の頭になるように修正しました。
テンポを設定する
テンポを設定しましょう。
テンポはメトロノームアプリで確認するでもOKです。
Cubaseだけで行う場合は、メトロノームをONした状態で曲を再生して、メトロノームを調整していきます。
(CubaseのPro版にはテンポ検出機能があるらしい)
ちなみに、オーディオトラックに縦の点線が出ています。
これは、「この辺が拍頭っぽいよ」というガイドです。
それを見ながら調節するのもいいでしょう。
今回耳コピする楽曲「天ノ弱」はテンポ200でした。(早えぇ…)
テンポに合わせて音源の再生速度を変更する
現状では、テンポを変更しても原曲のトラックの再生速度はそのままです。
これを設定したテンポに合わせて変化するように設定します。
そのためには「ミュージカルモード」とやらをONにしなくてはいけません。
「ミュージカルモード」をONにする
オーディオトラックの波形をダブルクリックしてエディターを開きます。
エディターを開いたら…
- テンポを設定する(今回は200)
- ミュージカルモードをONにする
の順番で操作します。
これでオーディオトラックがテンポを追従して速度が変化するようになりました!
試しにテンポを変化させて再生してみましょう。
最後に
お疲れさまでした!
これでテンポを変更しての再生ができるようになったので、耳コピがだいぶやりやすくなりましたね。
管理人は最近ベースの練習に取り組んでいますが、上記の方法でゆっくり(原曲の半分ぐらいのテンポで)再生してフレーズを耳コピし、ゆっくりのまま合わせて演奏して徐々にテンポを上げていく方法で身に着けていっています。
EQなどで自分の聞きたい部分をブーストしたり、不要な部分をカットしたりすることで、より耳コピの精度を上げることが出来るでしょう。
そういったことが出来るのも、DAWの強みですね!
それではこの記事はここまで!
皆さん!良い音楽ライフを!
管理人:タカアキ
(/・ω・)/